経営者が知っておきたい、DX化で必要となる人材
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1.イットの話
私は現在42歳です。かつて大学院なるものに通っていたことがありました。
そこで知り合いの大先輩に
大学時代に、ITなんてイットだ!とバカにされたことがあった。これは20年ぐらい前のことだけど、もはや現在では経営とITは密接に関連している。という認識を持つべきだ。
— 林高行@データオタクIT社長 (@takayuki884san) October 17, 2021
という経験がありました笑
この方は大変尊敬する方で、今もお付き合いがあります。ただ、会社経営の場合には、イットとはまた違う認識が必要かな、と思います。
2.会社のDX化には、2つフェーズがある
当たり前の話ですが会社は立ち上げ後、まず目指すは売上です。最初からコストカットする会社なんてありません。最初は売上ですよね。売上が上がってくるに伴い、社内の業務負荷が大きくなってくる、という流れかと思います。
で、会社のDX化には2つのフェーズがあると思うのです。これは何かというと、
1つ目: 業務負荷の削減
2つ目: データ活用による会社の成長
です。
3.想像しやすい第1フェーズ
1つ目のフェーズは、「業務負荷の削減」です。既成のITサービスや、エクセルマクロ、あるいは内製システムなどを使えば業務負荷を削減できる、ということは、ITに詳しくない経営者の方でも想像がしやすいでしょう。なので、業務負荷の削減は、達成されることが多いです。ですし、もちろん効果もバッチリ出ます。
4.想像しにくい第2フェーズ
2つ目のフェーズは、「 データ活用による会社の成長」です。売上が上がってきた、それに伴い大きくなってきた業務負荷もITにより削減できた。ここでITの活用を止める会社さんが多いでしょう。これはなぜかというと、
「データを活用した自社」をイメージするには、ITスキルが必要となるから
です。
業務効率化は、ITスキルが無くても想像ができます。わかりやすいですよね。これに対して業務負荷削減以外のIT化の場合、実現後の「会社のイメージ」を想像しにくいんです。
なぜならば、そのイメージを想像するためには、ITによって何が出来て、何が出来ないかに対する理解が必要だからです。しかもこれは、最新の技術まで知っておいた方がより多くの想像ができるようになります。想像ができなければ導入は出来ません。
このDXの想像力が、売上の伸びしろには必要ではないかと思います。この想像をする人は、別に社内でも、社外でもどちらもで構わないのですが、いずれにしても会社の成長にはこういった人材やチーム体制が必要ですね。で、ここでいう「こういった」とは具体的にどういう人材なのか、書いておきます。DX化の際には、御参考にして下さい。
5.要素1: 幅広な開発経験がある
1つ目に必要なのは、幅広な開発経験です。開発をする必要はなくても、開発の経験は必要です。開発の経験があって初めて、
出来ること、出来ないことの把握
実現に向けたハードルはあるのか、もしあるならばどこにどれくらいのハードルがあるのか
実現に向けて実証性の検証が必要なところはどこか
がわかるようになるからです。実際導入を始めてみて「できません」となるよりは、導入前に出来ないことがわかったほうが良いですし、またできるできないの判断のため必要な検証項目もなるべく早く洗い出せる必要があります。
そうなるためには、幅広な開発経験が必須です。
6.要素2: クラウドサービスへの知見
2点目に最新のクラウドサービスに詳しい必要があります。これはなぜかというと、
何らかのDX化を行う際に、これを
内製システムとして開発するのか
既存サービスを導入するのか
の切り分けが必要だからです。いくら開発経験があったとしても、既に世にクラウドサービスとして存在しているものを知らなければ、内製システムとして導入を提案してしまうかもしれません。これはコスト面では雲泥の差です。なので、既存のクラウドサービスに詳しく、できれば触ったことがある経験を持っていることが望ましいです。
ここでいうクラウドサービスですが、国内はもちろん、海外のものも含みます。国内では課題を解決できるクラウドサービスはなくても、海外にはある、ということがあるからです。これ、本当にこういうケース存在します。
7.要素3: データ活用の全体的なデザインが出来る
データ活用の全体的なデザインが出来る、と書きましたが、言い換えると「データを集める・加工する・可視化するに知見がある」ということです。
これも重要です。社内DX化プロジェクトでは、「データをもっと活用しよう」という話に頻繁になります。でも、データを集めるということの難しさが意外と認知されていません。
どの様に集めるのか
どこで加工するのか
どの様に可視化するのか
これらを包括的に理解して主導出来る必要があります。これ、意外と難しいんです。
集めたものを可視化するためには、集める元と、可視化のクラウドサービスが連携出来なければいけません。また連携できると言っても、なるべく単純かつ堅牢な形で連携できた方が良いのは当たり前ですが、めんどくさいプロセスを経るしか選択肢がない場合もあります。
もしいくつかのステップを経る必要がある場合には、運用上エラーが起こりにくく、更新が問題なく出来る方針を考えなくてはいけません。
そのうえで、可視化のサービスの選定をしなくてはいけません。先日以下のようにツイートした通り
一昔前であれば、BIツールで良かったのだけど、今や意識共有はデータだけじゃない。ToDo、ワークフロー、スケジュールなどデータと共にこれらも必要になっている。つまりグループウェアにBIを統合する機能が求められている。DX顧問サービスはこういうことを支援します。
— 林高行@データオタクIT社長 (@takayuki884san) October 22, 2021
最近は社内で利用する「グループウェア」と呼ばれるものに、データ可視化の機能を持たせたい、という会社さんが出てきています。これらを全体的にデザイン出来るスキルが必要です。(ちなみにBIツールというのは、データを可視化するツールのことです。)
8.要素4: 仮説をたてる力、データ分析スキル
新たなキャンペーンや企画を練るためには、データベースから傾向を見いださなくてはいけません。「仮説思考」が大切、とよく耳にします。これはDXでももちろん重要で、仮説を立てられるスキルは必要です。ただDXの観点では、これにもう一つスキルが必要です。出した仮説を確かめるための、実際に手を動かせるスキルです。具体的には
データベースからデータを検索して抽出するスキル
抽出したデータに対して、迅速にプログラミングコードを書きながら分析するスキル
が必要です。仮説を立て、データを見て検証する。これを繰り返すスキルが必要です。大切なことは、どちらも必要だということです。つまり仮説を立てられるけれどもデータを扱うができない、あるいはデータを扱う事はできるけれども、考えたり仮説をたてたりできない、というのではない、ということです。
ちなみに弊社では、分析に使うプログラミングコードは、Pythonというものを使っています。
9.最後に
DX化を行う上で必要な人材のスキルを説明しました。純然なITエンジニアとはまたちょっと違ったスキルになるのがおわかり頂けたかと思います。ITスキル、事業の理解、データ分析のスキルの3つを持ち合わせている必要があります。社内のDX化を行う際には、このようなスキルを持った人材、あるいはチームを形成することで、会社にとって有益な提案をしてくれると思います。