オペレーションのミスを無くす最後の一歩

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こんにちは。DX顧問サービスの林です。

先日ご支援先の社長さんとお話する機会がありました。

従業員がとんでもない、通常であれば考えられないオペレーションミスを起こしたとのことで、頭を抱えていらっしゃいました。

なので、今回はオペレーションを防ぐための方法と、それでも防げない決定的な要因について書いてみたいと思います。業務管理部に所属の方は、働いている方のオペレーションミスを如何にして防げるか?ということに日夜頭を悩ませているかもしれませんので、是非ご一読頂けますと幸いです。

わたしもみずほ証券時代に業務管理グループという部署に所属していた時期があり、その時期に事務、いわゆるオペレーションをしていた時期があります。

その部署は新しくできた部署で、なんとかして部署のプレゼンスを上げるために、各部署から、嫌がられている事務をどんどんと取ってきていました。

当然事務作業量は増えるわけです。一方人はそこまで増えない。このような状況の中でも、オペレーションミスをなるべく起こさず進めることができました。その時に感じたポイントは以下のようなものです。


可能なものは全てシステム化する

基本的にシステム化することです。そうすれば、オペレーションミスは発生のしようがありません。毎度毎度同じオペレーションであるものとか、事務処理内容は分かれるけれども、分ける基準はぶれないもの、などは、全てシステム化して圧縮すべきです。

ここでいうシステムは特定の部署の特定の業務に過ぎず、大規模に、費用をかけて作り込む必要はありません。こここそエクセルのVBA、つまりマクロで全く問題ないと思います。事実みずほ証券時代は、わたしは多くのマクロを書いてきました。

それとここで大切なのは、システム化するものとしないものを適切に切り分けなければいけないということです。何でもかんでもシステム化は、できないでしょう。では、どういう基準でこれらを切り分けたらよいか。これには明確な基準があります。

不明確な判断が入るものはシステム化しないということです。

これの代表的なものとしては、「過去と同じデータ内容であっても、前後関係やデータの環境、その時の状況によって判断が分かれてしまうもの」があります。

同じデータであっても、前提となる事業環境次第で、ある日は問題なく、ある日は問題となる、という判断があります。皆さんの事務でもこういうの、きっと一つは該当すると思います。これは人の目で判断せざるを得ません。また、この種のオペレーションは、経験や集中力などが必要となる高等なものです。後程これについては話します。


バリデーション/リコンサイルを盛り込むこと

システム化できないのであれば、人力で進めるしかありません。人力で進める以上、ミスはゼロにはなりえません。それでもミスを減らすには、バリデーション、或いはリコンサイルをオペレーションのフローに組み込むことです。横文字でわかりづらいですが、要するに行った事務の結果を正しいか確認するプロセスのことです。このプロセスだけはシステム化できる、という場合にはもちろんシステム化すべきですし、もしできないのであれば、事務を行った人とは別の人による確認を盛り込むべきです。

また逆に、一旦システムによって処理された結果を、人力で確認しないといけない、という場合もあると思います。

いずれにしても、このプロセスを組み込んで、エラーを減らすことです。


それでもミスが無くならない根本的な原因

「⁠では、わたしがいた部署ではオペレーションミスは完全に無くなったかというと、そうはなりませんでした。やはり定期的に、ミスは発生しました。こここそが今回の本題です。これがわたしのみずほ証券時代の経験と、先日お話した社長さんのお話とがつながるトピックなのです。⁠」

人力は可能な限りなくすべきですが、どうしても無くならない場合があることは上で説明しました。上にも書きましたがこれはどういう事務かを今一度いうと「同じデータ内容であっても、前後関係やデータの環境、その時の状況によって判断が分かれてしまうもの」です。

ではこのような事務で、人が行う場合にミスを減らすにはどうしたらよいか?

それは、

その仕事に興味がある人が行うこと

です。何だそんなこと?と思われるかもしれませんが、これは極めて重要なことです。

なぜかというと、そもそもこういう種類の事務に対して求められる能力は以下のようなものだと思います。

  1. 相当に高い集中力

  2. 該当事務の前後に関係する、総合的な観点での判断能力

  3. 前提を疑う能力

これ、人間としてすごく高い能力だと思いますせん?これを、(実際には全然そんなことないのですが)一見すると単調にも思えるオペレーションで発揮できる人は、かなり優秀な人なのではないか?と思ってしまいます。しかし、実をいうとそういうことではないのです。

これは、その仕事や領域が好きで、お金をもらえる手段としてではなく、個人的な興味として取り組める人であれば、誰でも発揮できる能力のはずです。

個人的な興味があるのと、お金をもらえる手段としてしか考えていないのとでは、仕事の質に大きな差が出ます。個人的に興味があればこそ、ものすごく集中して確認できるし、該当事務の前に得た情報と該当事務とを関連して考えて判断することができるし、こうではないか?こういう可能性があるのではないか?と言う風に前提を疑う形で事務を捉えることができるわけです。

そのオペレーションに興味がなく、お金をもらえる手段として考えていない人の場合は、恐らく規定されたオペレーションを表面的にやるのみで、大きなエラーにつながる事案が発生するでしょう。

つまり、最終的には、適材適所の人材、ひいては採用の問題に帰着する、ということです。

担当するオペレーションやその業種、領域などが好きかどうか、興味があるかどうかを一番大切な判断材料として異動前、入社前に深く話し合い、ミスマッチが起こらないようにする必要がある、ということです。人間が最もパフォーマンスを出せて、頭が働くのは、好きなことをやっているときです。

そして興味のない仕事をやっている人に「もっと頭を働かせろ!」と言ってもそれは酷な話です。自分が興味を持って取り組めない事柄に対してあーでもないこーでもない、と頭を使ってこねくり回せるはずがありません。

ということで、オペレーションを担当する人には、そのオペレーションなり業務、領域なりに興味がある人にやってもらいましょう。最終的にミスを減らすのはそれです。

しかも私の肌感だと、このミスマッチは割と多い印象です。オペレーションエラーを減らす最後の一歩は、人材の配置なのです。

林 高行

株式会社ヴィクセス代表取締役。東京工業大学大学院を修了後、シティバンク、エヌ、エイを経てみずほ証券にてリスク統括部にて金融派生商品の定量分析業務に従事。2012年にヴィクセスを設立。以降IT, ファイナンス領域で顧客を支援。

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